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2011/05/23

10/11シーズンのファンボメル

さて
来月代表戦がありますが、親善試合ですし、招集されるかどうかもまだわかりませんので、ひとまず。

いよいよこの後の、セリエA最終節をもって、マルク・ファンボメルの、奇妙でハードな10/11シーズンが終わります。

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長いよ!(大幅加筆修正しました。おかげでますます長く…汗。自分が書きたかっただけでたいした情報はありませんので、なんだったらスルーしちゃってください(^_^;))

昨シーズンの国内2冠、そして、CL準優勝という華々しい成果を引っ提げ、そして、W杯決勝で敗れた悔しさを克服するべく、大いなる意気込みをもって臨んだシーズンでした。
しかし序盤からバイエルンは大失速。ファンボメルも怪我で2ヶ月離脱、クラブとオランダサッカー協会との間のいわゆる「ロッベン問題」に自分自身も巻き込まれ、この間に何があったかわかりませんがファンハール監督との関係も悪化(と言われています)。たぶんクラブとの関係も少しおかしな感じになったかも知れません。そして、ミランへの移籍。

期間中に選手が移籍するのは、それ自体はよくあるエピソードのひとつに過ぎないと思います。
これが奇妙で異様な事態になってしまったのは、数日前まで「(シーズンいっぱいは)99%残留する」と言っていたものが唐突に、選手(しかもキャプテン)がクラブに対して自ら契約解除を申し入れて退団した、ということでしょう。

年内のうちから、もはやファンハールのチーム構想には入っていないことと、さらに、条件面でクラブと折り合いがつかず、シーズン後に切れる契約を更新されないことをすでに予告されており、将来に不安を抱える中、ミランからオファーを受け、このような手段に出たのでした。

何も契約解除じゃなくても、レンタルとか、移籍金を発生させても良かったんじゃ、と思いますが、契約が残っている間は絶対出しませんからね、と、日頃からバイエルンに言われていたのかも知れません。
ファンボメルが自分から出て行った形にはなっておりますが、状況的には放出であろう、と思っています。どっちにしても夏には退団することになっていたのですから。

それがどれだけ本人にとってつらい決断だったろうか、とか、そういう感情的な話はさんざん吐き出しましたので略。

でも、あえて言わせてもらうならば、バイエルンほどのトップクラブのキャプテンたるもの、もっと温かく、尊敬されて送り出されるべきだったと思うんです~。
彼がドイツ人だったら、いや、ドイツとサッカー上の宿敵であるオランダ人でなかったら、と思うと、悔しい思いもいたします。

そんなこんなで取るものも取りあえずミランに移籍したファンボメル、ちゃんとやっていけるのか、バイエルンでいらん子と言われた彼がお役に立てるのか、と、不安がいっぱいでした。
いきなり退場というドラマティックなセリエAデビューを飾った時は心底肝を冷やしましたが、今となってはいい思い出です(苦笑)。

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その後は持ち前の戦術理解力とクールな頭脳と経験に裏打ちされた堅実なハイパフォーマンスでもってアッレグリ監督の信頼を勝ち取り、アンカーとして、ピッチ上の管制塔として、優勝に貢献したのでした。
TV解説者にも「ファンボメルがミランのサッカーを変えた」「ファンボメルのチームになった」とまで言わしめたのです。エコヒイキじゃないって~、ホントですよー!

復讐、という言葉はあまりに刺激的すぎますが、これがファンボメルの、バイエルンに対する答えなのかも知れません。
そして、この移籍が彼のキャリアにマイナスの影響を与えはしないか、と、心配していたワタシやファンたちに対しても。

信じるに値する人だということを証明してくれました。
自分で下した決断に自分で答えを出そうと努力するその姿に、毎節毎節、感動させられました。
今シーズンほど、ファンボメルのファンであることを誇らしく感じたことはありません。感謝なのです。

ファンボメルがアンカーという新境地を開拓し、さらなる進化をなし遂げられたのは、本人の努力と、彼の能力を見抜いて信頼を寄せてくれた、アッレグリ監督の手腕が大きいのは言うまでもありません。
認めるのはツラいのですが、正直、バイエルンにいた時、というか、ここ3シーズンで最も良いパフォーマンスをしているのではないかとさえ思います。

ミラン移籍以降、先日のBildのインタビューはじめ、ファンボメルがバイエルンに対して、どこかよそよそしい冷淡な発言が多いことに、「キャプテンだったのにぃ~sweat02」と、がっかりしているバイエルンファンも多いと思います。なにをかくそう、ワタシもその一人です。
ですがそれは、それだけファンボメルが今、ミランで充実してることの裏返しでもあるのです。
ハイレベルであるほど国外での流浪を運命付けられているオランダ人選手、切り替え上手である必要もあるのかも知れません。
信じてくれ、許してやってくれ、とはもう言いませんが、あんまり恨まないでやってくれたら嬉しいです。

そんなファンボメル、今シーズンの貢献を認められ、来シーズンへの期待も込めてミランとの契約を1年延長したわけですが…。
発表直後は、バイエルンとの2年契約が失敗してミランに来たのに、結局また1年かよ、せっかくの剛腕メタボエージェント(ライオラ)ダメじゃん、という気はしました。
しかし、まぁ、ファンボメルも現在34歳ですし、ミランの他のオーバー30のベテラン選手たち(ネスタ35歳、インザーギ37歳、アンブロジーニ来週34歳)もおしなべて1年の契約延長です。
ファンボメルとしては、「EURO2012まではヨーロッパのトップクラブで」という目標がありましたので、とりあえずはOK、ということかも知れません。給料も上がったかな(知らんけど。でもバイエルンよりはもらってるのは間違いないと思われます)。
その後はPSVに戻るか、どうか…。まぁ、鬼が笑う話ですね。

来シーズンに向けて。
前のlogでも言いました通り、ピルロという、ミランの象徴的存在だった選手が退団することになり、彼がかつていたポジションに入るであろうファンボメルです。
今のところあまり「ファンボメルのせいでピルロがっ!」という恨み節は聞こえてきませんが(恐いので調べてないだけ(^_^;))、でも、「なんちゃってピルロ」もしくは「なんちゃってカピターノ」という声は来シーズンもまだ消えない、かも知れません。
ミランというチームそのものも、今回はみごとな優勝を飾りましたが、来シーズンも同じやり方で成功できるかどうか、特にCLは、という、厳しい視線が注がれるでしょう。

真価が問われるのはこれからです。ファンボメルも、アッレグリも、ミランも。

無事に契約延長してホッとして、パフォーマンスを落としたらカッコ悪いです。意味がないのです。
来シーズンこそ、怪我なくフルシーズンプレーして結果を出して初めて、この移籍は成功だった、ミランの一員になった、と言えるような気がします。緊張しちゃうなぁ。

いつの間にかイタリア語ペラペラのファンボメル。
インタビュアーも本人も、かんたんな単語だけで会話しているのかも知れませんが、しかし、ボヤボヤしている間にヤツはどんどん前に向かって進んでいるのです。
…ついて行かなければ!

というわけで、ミラン、そしてミラニスタの皆様、少なくともあと1年お世話になりますので、ファンボメルのことをヨロシクお願い申し上げます! m(__)m
ピルロの代わりにはなり得ないかも知れませんが、どうか面倒みて、かわいがってやってください!

そして、もちろん。ありがとう、バイエルン。
ファンボメルがバイエルンにいたから、アタシはヤツのファンになれたのです。
クラブ史上初の外国人キャプテンという名誉を与えてくれたこと。
2回のダブル。カーンの最後のシーズンと、キャプテンとしてマイスターシャーレを掲げた昨シーズン。どちらも忘れられない、感動的な輝かしい思い出です。
辞め方こそあんなでしたが、4年半の間、ファンボメルがバイエルンに尽くしてきた忠誠に嘘や間違いや後悔がないことは、本人でなくても断言できます。

…いかん。この後、blogをごらんの皆さまにシーズン終了の挨拶をするはずだったのですが、もはや意識モーロー。
この次か、次の次のlogでちゃんと…。申し訳ない。
続く!と宣言して寝るのです。シーズン最終戦、がむばれファンボメル!あのコッパでのカッコ悪い退場を最後にして欲しくない!願わくば今シーズン初にして、唯一のゴールを…。

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コメント

こんにちは。
いきなり吹きましたよ~flair”半分ずつボメ”のイラスト。いやはやこういうシーズンになるとは・・・。
私の思っている事は、この記事でコリアンダーさんがほとんど書いて下さっています。ありがとうございます。
私の場合。”テレビDEボメ”になって間もなく、ボメがミランに移籍したので、アンカーとしてのボメを観る事が多かったわけですが、テレビの解説者氏が「ファンボメルはパスのスピードでゲームをコントロールしている・・・」などと言っているのを聞いて、ボメの持つ技術の高さを今更ながら知る事となりました。つくづくもっと早くテレビ観てたらなぁと思っています。
今シーズンの事、書き出すと止まらないのですがsweat01ひとまずこれにて。お疲れ様です。
では又です。

投稿: 梢 | 2011/05/23 16:31

> 梢さん
バイエルンとミランのユニがほぼ色違いだからこそできた技でございますcoldsweats01→ハーフ&ハーフボメ
やたら長いだけのこんなヘタヘタ文章を読んでくださってありがとうございます。感謝感激(T∀T)
そうそう、確かな技術力も存分に発揮してますよね。ボメってこんなに上手かったんだー、と改めて発見したりしてます。
バイエルンにいた時はこれほどではなかったような…。特に今シーズンはかなりダメダメでしたので、やはり環境の問題なんでしょうかねぇ。結局GAORAでは見れなくなってしまって、オススメした自分としては申し訳ない気持ちもありますが、でもその代わり近年でもっとも素晴らしいプレーをするボメが見れたようで良かったですconfident
波乱万丈のシーズンでしたから、書き出すととまらないですよねぇ。こちらこそ、お疲れさまでした。代表戦も欠場らしいですし(涙)、ゆっくりしてくださいね~happy01

投稿: コリアンダー | 2011/05/23 23:28

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